担当者から

TransferJet、復活なるか
 Project Araによってこれまで普及しなかったインターフェース技術が再び日の目を見る可能性が出てきました。注目しているのは、近接無線規格「TransferJet」です。ソニーの技術が基になっており、2008年に登場しました。同社が対応製品を出したのですが、なかなか普及しません。スマートフォンに搭載されなかったことが影響しています。その後、ソニーに代わり、東芝がTransferJetを推進するようになりました。東芝は、Project Araの半導体部品だけでなく、対応モジュールの参照デザインも販売します。その中に、TransferJetモジュールも。Project Araの波に乗り、TransferJetも普及するのか注目しています。 (根津)

急激に増す中国勢の存在感に驚き
 SID 2014の取材で気が付いたのは、中国メーカーの存在感が急に増した点です。基調講演を務めた中国BOE Technology Group社(京東方科技集団)、中国TCL社傘下のCSOT社(華星光電)、NLTテクノロジー(旧・NEC液晶テクノロジー)を買収したTianma社(天馬)などが、講演と展示会の両方で目立ちました。BOE社は8Kの98型液晶ディスプレー、55型4K有機ELテレビ、フレキシブル有機ELディスプレーを出展、または講演するなど、カバー範囲も広いです。CSOT社もフレキシブル有機ELディスプレーの講演で、中国伝統の絵巻物を再現する意気込みをみせていました。彼らと競争するには覚悟がいりそうです。(野澤)