E3 2014における「大乱闘スマッシュブラザーズ」の出展の様子
E3 2014における「大乱闘スマッシュブラザーズ」の出展の様子
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 あるゲームソフトが任天堂の命運を握っている。「大乱闘スマッシュブラザーズ(スマブラ)」だ。同社は、スマブラの最新作を2014年9月に携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」向けに、同年冬に据置型ゲーム機「Wii U」向けに発売する。スマブラシリーズは任天堂や他のゲームメーカーの人気キャラクターが登場する対戦格闘ゲームで、「横スクロール型のマリオシリーズのゲームと並び、任天堂の新型ゲーム機の売り上げを大幅に伸ばす牽引役」(ゲーム業界に詳しいSMBC日興証券 株式調査部 シニアアナリストの前田栄二氏)である。3DSの販売台数は2014年6月時点で2000万台近くとみられ、比較的好調な一方、Wii Uは700~800万台ほどとみられ、販売不振にあえいでいる。このWii Uの不振が、任天堂の赤字転落の大きな原因となっている。