図1●テクノサイエンスが開発した「カフスキャッツ」
人工呼吸器の挿管チューブの先端にあるカフの内圧を自動制御する。
[画像のクリックで拡大表示]

 製販企業とならなくても、最終製品を受託生産する方法により医療機器市場に参入することはできる。テクノサイエンス(本社静岡県沼津市)は、地域の医工連携支援の枠組みを利用し、東京の製販企業と連携してそれまでなかった人工呼吸器用の付帯装置を開発した。

 同社が開発した「カフスキャッツ」は、人工呼吸器の「カフ」を適正に膨らませる装置(図1)。不具合があった際でも人体へのリスクが小さい「クラスI」の一般医療機器である*1。受託生産の売り上げは順調に伸びており事業としてはまずまずの滑り出しという。後継機の他、別の医療機器の開発にも既に着手しており、医療機器分野の拡充に向けて動き出している。

*1 販売は医療機器メーカーのフクダ電子が担っている。