Dow Chemical社とNanoco社の量子ドットに青色LEDの光を照射した例
Dow Chemical社とNanoco社の量子ドットに青色LEDの光を照射した例
[画像のクリックで拡大表示]

 3D(3次元)、4K、と続いてきたディスプレーの高付加価値化競争で次の競争軸が明確になってきた。色再現範囲を拡大する広色域化だ。

 「Seeing is believing」「Believe your eyes」─。どちらも「百聞は一見に如かず」という意味だが、2014年6月に開催されたディスプレー技術の国際学会と展示会「SID 2014」では、この2つの言葉があちこちに見られた。その多くが、広色域化を実現したディスプレーとそうでないディスプレーの比較を見せて色域の違いを実感させるものだった(図1)。