鍋屋バイテック会社(本社岐阜県関市、以後NBK)の本社工場(関工園)は、多くの人が工場見学に訪れる人気工場だ。最大の魅力は「超短納期」。後編では、人の作業よりも「機械の作業」の多い機械加工工程の事例を紹介する。

 前編(2014年5月号)の通り、からくりや治具を製作する同社の目的は「リードタイムの削減」である。そして、製作時のポイントは、[1]直接の価値を生んでいない間接作業に着目する、[2]機械の仕事と人の仕事にきっちり分ける、[3]機械にできる仕事は機械にやらせる、の3つだ。

 これらの視点が重要であることは、機械の作業が多い現場でも変わらない。しかし、特に機械作業の多い現場で重要になるのが、「直接作業をする機械の稼働率を最大限に上げる」という点だ。