【技術】トヨタが高効率エンジンを開発、14機種を世界展開
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トヨタ自動車は、燃費に優れる高効率エンジンを開発した。最大熱効率を世界最高水準に高めることで、同社の従来機種に比べて燃費を10％以上向上させる。2015年中までに世界で合計14機種の新エンジンを市場投入する計画。まずは一部改良した「パッソ」「ヴィッツ」「ラクティス」に、排気量1.3Lと排気量1.0Lの2つの高効率ガソリンエンジンを搭載した。
これらの高効率エンジンは、圧縮行程よりも膨張行程の方が長い燃焼サイクルであるアトキンソン・サイクルを採用。このうち、排気量1.3Lのタイプは、圧縮比を13.5まで高めることで、膨張比を上げて排熱を抑制。加えて、シリンダー内で強いタンブル流〔縦方向に渦を巻く混合気（燃料と空気が混ざったもの）〕をつくれるように形状を工夫した吸気ポートを採用し、燃焼効率を高めた。
他にも、排ガス再循環（EGR）システムや、電動式連続可変バルブタイミング機構などを使用することで、最大熱効率を38％まで高めた。これに対し、従来の最大熱効率は35％だった。この高効率エンジンを搭載したクルマは、アイドリング・ストップ機能などと合わせて、燃費を約15％向上できる見込み。
一方、排気量1.0Lのタイプは、圧縮比を11.5まで上げ、最大熱効率を37％まで高めた。従来のエンジンの最大熱効率は35％だった。（近岡）
