起業家の育成と新産業の発展を目指す企業団体の新経済連盟(代表理事は三木谷浩史氏)が2014年4月上旬、世界各国の著名起業家や投資家らを集めて「新経済サミット 2014」を開催した。そのうち「イノベーションへの投資」と題されたセッションで、ある米著名ベンチャー投資家が、今後5~10年で世界中のベンチャー投資が集中するだろう3分野を指摘した*1。[1]3Dプリンター、[2]ビッグデータ、[3]無人輸送、である。明言したのは、米SV Angelの創業者で同社マネージングパートナーのDavid Lee氏だ(図1)*2

*1 この他に「食品代替」や「遺伝子解析」なども挙げられたが、特に強調されていた3分野をここでは取り上げる。

*2 Lee氏は米スタンフォード大学大学院で電子工学を学び、その後、米Google社で新規事業開発チームを設立するなどした人物だ。

図1●「新経済サミット 2014」の投資家セッションに参加したベンチャー投資家たち
セッションで今後の技術の変遷について語った米SV AngelのDavid Lee氏(左)。共に登壇したインフィニティ・ベンチャー・パートナーズの田中章雄氏(中央)と米500 StartupsのGeorge Kellerman氏(右)は、「日本で技術系ベンチャーを育てるためには、大手企業によるベンチャー投資が欠かせない」と補足した。