日本原子力研究開発機構(JAEA)は、イオン伝導体を分離膜として使い、海水からリチウム(Li)を分離する技術を開発した(図1)。電力を使わずに、核融合炉燃料やリチウムイオン電池の原料である炭酸リチウム(Li2CO3)の粉末を精製することに成功した。

図1 海水からLiを回収する試験

 地上でのリチウム資源の埋蔵量は推定で3000万tあり、すぐには枯渇しない。しかし、チリ、アルゼンチンなど南米に偏っており、日本は南米からの輸入に100%頼っている。