化学プラントは運転の自動化が進むとともに、国内での新規設備立ち上げが減ったことで立ち上げやトラブルを通じて設備の構造や化学反応、そこに潜む危険などを学ぶ機会が失われつつある。

 そこで、OFF-JTによる疑似体験と座学の充実で経験不足を補い、若手オペレーターの基本的な技術や知識を養おうとしているのが花王だ。同社は、基幹工場である和歌山工場に若手の体感・体験学習の場として「モノづくり技術・技能伝承センター」を開設。通常の業務ではなかなか経験できないことを疑似体験させて参加者同士で議論させたり、座学の講義を受けさせたりして、若手のスキルアップを図っている。