前回(2014年3月号)までに、現場力の構成要素として「5S」「安全」「品質」「標準作業」「自主改善力」について述べてきた。本連載の最後となる今回は、現場力の残り1つの構成要素である「経営直結力」について解説する。

 5Sや安全、品質の確保などあらゆる現場の活動は、経営成果につなげてこそ意味がある。優れた伝統工芸の職人も、その創作活動が成り立つのは、作品を評価し買ってくれる顧客がいればこそ。それは工業製品でも全く同じだ。どんな現場の活動も企業活動に貢献し、売り上げや利益へつながらなければ、自己満足と言われても仕方がない。会社の存続発展は、現場の1人ひとりの活動の集大成であり、現場での取り組みは全て経営成果につながっている。そのつながりこそが経営直結力である。