経済産業省が、世界最高水準の3Dプリンターを開発するためのプロジェクトを立ち上げる。平成26年度政府予算案に「三次元造形技術を核としたものづくり革命プログラム」として40億円が盛り込まれた。うち32億円を上限とした「次世代型産業用3Dプリンタ技術開発」と5億5000万円を上限とした「超精密三次元造形システム技術開発」の2テーマで委託先を公募した*1

*1 2014年1月29日~2月28日に公募した。なお、本事業は平成26年度(2014年度)予算で実施されるため、予算確定以前は採択予定者の決定となる。最終的な実施内容と契約金額は経済産業省と調整した上で決定される。なお、「三次元造形技術を核としたものづくり革命プログラム」には「次世代3次元内外計測の評価基盤技術開発」(予算規模の上限は2億5000万円)も含まれており、これは2014年2月14日~3月17日で公募されている。

 前者は金属材料を造形できる3Dプリンター(以下、金属3Dプリンター)、後者は鋳造用の型を造形するための3Dプリンター(以下、砂型用3Dプリンター)を対象とする。これらの3Dプリンターの分野では、現在のところ装置開発と活用の両面においてドイツをはじめとした欧米が先行しており、日本の競争力を高めるための布石を打つ。

 金属3Dプリンターと砂型用3Dプリンターの開発プロジェクトでは、制御プログラムを含む造形装置本体だけでなく、新しい粉末材料や後処理の自動化などを実現する周辺装置の開発なども対象にしている。