カリウムの摂取量を制限されている腎臓病患者の方などに生で野菜を安心して食べてもらいたい─。そうした思いから生まれたのが、カリウムの含有量が一般のものと比べて1/5以下と少ない低カリウムのリーフレタスだ。植物(野菜)の成長に欠かせないはずのカリウムを抑制しながら、商品として成立する大きさで量産するために、栽培条件をコントロールできる植物工場を利用する。

 写真のリーフレタスについては、カリウム含有量の少なさに勝るとも劣らず驚くのが、鮮度が長持ちすることだ。収穫して袋詰めにしたリーフレタスを1カ月以上経過してから開けたものと、収穫後わずか1日で開けたものを比較しても、写真の通り、外観では違いが分からない。記者が食べ比べても、シャキシャキ感も味もほぼ差がないように感じた*1。その栽培の秘密とは何だろうか。

*1 収穫は2013年12月25日、記者が食べたのは2014年2月6日。