ARMプロセサとFPGAが1チップになったプログラマブルSoCは、用途に応じたさまざまな組み込みシステムの並列化処理の実装に最適なデバイスであり、今後のシステム設計において重要となる。連載第1回はプログラマブルSoCとは何かを、適用分野や構成、関連技術といった点から学ぶ。(本誌)
SoCはsystem on a chipの略で、システムLSIと呼ぶ人もいる。これまでプリント基板に実装していた各種回路を1チップにしたものである。
SoCはいくつかに分類できる。ASICは特定用途のためのSoC、ASSPはデバイス・ベンダーが用途を限定した形で設計して一般に販売しているSoC、そして本稿で着目するプログラマブルSoCはASSPの周辺回路としてFPGA(プログラミングが可能なハードウエア)を搭載したSoCである(図1)。
プログラマブルSoCはFPGAに任意の回路を実現できるという点が、ASICやASSPとの大きな違いになる。近年、このプログラマブルSoCを利用した製品を開発・販売しているメーカーが、非常に多くなってきている。