編集長から

勝負の年

 日経エレクトロニクス Digitalの連載記事「電子立国は、なぜ凋落したか」が好評です。2012年3月期に日本メーカーがそろって厳しい決算を計上した理由を、第二次大戦後の日本電子産業興隆の発端から説き起こして検討しています。まだ連載中ではありますが、個人的には、各社が過去の成功にとらわれすぎたことが一因だったと推察しています。地デジ開始前の駆け込み需要で将来を見誤った薄型テレビしかり、インターネットの大波に乗りきれなかった通信機器しかり。しかし、それもまた過去の話。いよいよ回復してきた各社の今年の課題は、新しい成長の軸を確実にすることでしょう。それは本誌も同じです。新任の編集長として、従来の枠にとらわれない、大胆かつ刺激的な誌面づくりを心がけていく所存です。(今井)