iPhone用アプリ。左が遠隔操作の画面で、右が撮影画像一覧の画面。
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 2013年11月8日、平たい筐体に二つの魚眼レンズを持つ一風変わったデジタル・カメラが日本で発売された(図1)。その名は「RICOH THETA(シータ)」。リコーが開発した全天球画像を撮影可能な製品である。

図1 簡素な外観
図1 簡素な外観
操作本体にはシャッター・ボタンと電源ボタン、無線LAN機能のオン/オフ用ボタンしか備えない簡素な作りになっている。
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 これまでも、全天球画像を撮影できるデジタル・カメラは存在したが、レンズや撮像素子を多数搭載した大型のもので、プロあるいはセミプロを対象としたものだった。

 THETAの販売価格は4万円程度(2013年12月時点)と全天球カメラとしては安価であり、「日常生活において、その場の雰囲気を画像に残し、友人らと共有したい一般のユーザーを対象としている」(リコー)。

 本記事では、このTHETAの使い勝手と、構造などを検証した。