スマートフォンやタブレット端末だけでなく、あちこちにタッチ・パネルを利用して、世の中を便利にしようという動きが広がっている。タッチ・パネルによる直感的な操作を、これまで使えなかった場面でも利用したいという要望が高まっている中で、これに応えるための新技術が相次いで出てきた。ペン入力、触覚、大型化といった新技術によって、タッチ・パネルの市場はスマートフォンやタブレット端末の枠を超えて至る所に広がっていく。
タッチ・パネルの利用が、あちこちに広がる兆しが出てきた(図1)。タッチ・パネルは現在、主にスマートフォンやタブレット端末に使われている。今後は、オフィスのテーブルや店舗のカウンターといった、これまで使いたくても使えなかったところに用いられるようになる。
タッチ・パネルが新たに利用可能になるところはここだけではない。従来の用途だけでもタッチ・パネル市場は伸び続けるが、新たな用途が加わることで市場はさらに拡大する(図2)。細かい文字や図形を手書き入力できる“電子ノート”や、ダッシュボードと一体化した曲面状の車載ディスプレイに貼り付けることによって、携帯端末や自動車でのタッチ・パネルの利用が広がる。加えて、オフィスのテーブルにディスプレイと一緒に埋め込んで商談を効率よく進められるようにしたり、ディスプレイと一体化せずにタッチ・パネル単体を人目に付かない所に敷いて不法侵入者の早期発見を可能にするなどセキュリティーに活用したりすることで、タッチ・パネルの全く新しい用途が生まれる。