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 トヨタ生産方式(TPS)を知らない日本メーカーの技術者はいないといっても過言ではないでしょう。海外でも「リーン生産方式」として有名です。トヨタ自動車の業績が復活したこともあって、TPSに興味を持つ企業が増えていると聞きます。

 しかし、一生懸命勉強して導入したのに、成果に結びつかないという企業も少なくないようです。本セミナーは、その理由を解き明かすところから入っていきます。端的に言えば、社員の感情や気持ち、心を大切にする方法を確立できるか否かが鍵になると、講師である豊田エンジニアリングCEOの堀切俊雄氏は説きます。

 かつてトヨタ自動車では、頭ごなしに社員に改善を命じるようなやり方がまん延したことがあったといいます。しかし、成果が持続しないという問題に直面しました。そのうち、原因は社員の心を無視するかのような方法にあると一部の人たちが気づきました。そこで、社員の心を大切にし、やる気を引き上げる方法を考えて実践していったところ、持続的に大きな成果が出るようになったというのです。

 つまり、TPSは紆余曲折がありながら進化していったのです。堀切氏は進化し続けるTPSを国内外の生産現場で30年以上も実践してきました。同氏だからこそ語れる内容に、多くの受講者が納得の表情を浮かべていたのが印象的でした。

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