プロとして儲かるクルマを造る。でもコストに縛られたクルマづくりはしない―。相反する目標を達成するために、新型「フィット」の開発責任者が採った方策とは。

本田技術研究所四輪R&Dセンター LPL 主任研究員の小西真氏
初代「バラードスポーツCR-X」や3代目「アコード」などのドア設計、「エディックス」のLPL(Large Project Leader)代行などを経て、今回、新型フィットの開発責任者を務めた。(写真:中島正之)

 ホンダが2013年9月に発売した3代目「フィット」は、発売から約1カ月の段階で、受注台数が月間計画販売台数の約4倍に当たる6万2000台を超え、10月の新車ランキング(登録車)では1位となるなど好調な滑り出しとなった。この新型フィットの開発責任者を務めたのが、本田技術研究所四輪R&DセンターLPL(Large Project Leader)主任研究員の小西真である。