日産自動車は、4ドアセダン「スカイライン」を全面改良し、2014年2月末に発売すると発表した(図1)。国内販売車種をハイブリッド仕様に絞り込んだことや、エンブレムを世界統一の「インフィニティ」ブランドのものにしたのが特徴だ。

図1 新型「スカイライン」の外観
フロントグリルの中央にインフィニティのエンブレムがある。
[画像のクリックで拡大表示]

 エンブレムをインフィニティにした理由について、同社副社長のAndy Palmer氏は、「インフィニティブランドの強さ(intension)と、スカイラインブランドのヘリテイジ(遺産)を結合するのが狙い」と説明した。ただ、報道関係者からの「日本にインフィニティブランドを導入する布石か」との質問には「まだはっきりしたことは言えない」と今後の計画については明らかにしなかった。

 一方、国内でハイブリッド専用車とした背景として「日本のLクラスセダンの市場は減少しているが、輸入車が年間約2万台で安定的に推移しているほか、国産のハイブリッド車も、最近では約30%のシェアを占めるようになった」(同社)ことがある。

 今回の新型スカイラインは、ドイツDaimler社の「メルセデス・ベンツ Cクラス」や、同BMW社の「3シリーズ」といったドイツメーカーの高級セダンとも正面から競合できるモデルを狙って開発した。これに、国内市場で人気のあるハイブリッドシステムを組み合わせることで、競争力の向上を狙った。ちなみに、一足先に「Infiniti Q50」として発売している米国ではV型6気筒の3.7Lガソリンエンジン仕様もある。なお、ハイブリッド仕様に絞ったため、従来型車のうち2.5Lエンジン搭載車の一部グレードは継続して販売する。