調査会社であるIHS Automotiveは、世界自動車市場における車両総質量3.5t以下の販売台数予測を発表した。それによると、2018年に世界販売台数は1億台を超え、国別シェアでは中国、米国、インドの順になると予想する。また、日系メーカーの販売台数における新興国市場の割合は2020年に50%に達するとみる。

 リーマンショック後の2009年に落ち込んだ自動車販売だが、その後は順調に拡大している。IHS Automotiveは2013年の世界販売台数を8170万台と前年比で3%増えると予想する(図1)。販売台数の拡大は今後も続き、2018年に1億台を突破した後、2020年には1億500万台近くまで伸びるという。

図1 世界販売台数の予測
2013年は8170万台の販売を予想する。2018年には1億台を超える見込み。(出典:IHS Automotive)
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 こうした成長を牽引するのがBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)を中心とした新興国市場である。IHSは米国や欧州、日本といった成熟市場は横ばいにとどまると見ており、2020年に3000万台規模に達する中国が世界販売の30%近くを占める最大市場になる(図2)。

図2 世界販売台数の国別シェア
2020年の国別シェアでは中国が第1位、米国が第2位、インドが第3位となる。販売台数はそれぞれ3000万台、1550万台、600万台程度を見込む。(出典:IHS Automotive)
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 米国は販売台数が1550万台程度で販売台数で第2位にとどまるが、インドが600万台規模となり、日本を抜いて第3位に躍り出る。このほか、ブラジルやロシアも400万~500万台の市場となり、日本並みの規模となる見込みだ。