2013年10月に開催されたエレクトロニクス技術の展示会「CEATEC JAPAN 2013」。本来は主役の電機メーカーに元気がないなか、自動車関連メーカーの出展が目立った。各社の電動化技術を中心に紹介する。

 トヨタ自動車は、ワイヤレス給電技術を搭載した試作車を出展した(図1)。2014年に日米欧で実証実験を始める計画だ。試作車は「プリウスPHV」をベースに磁界共鳴方式のワイヤレス給電システムを組み込んだもの。出力は2kWで、周波数帯域は「85kHzを本命に考えている」(トヨタ)という。同社はこれまでにワイヤレス給電の試作車を見せているが、今回の車両では受電コイルおよび周辺部品を小型化した。「熱設計を見直して、余裕を持ちすぎていた対策を改めた」(同社)ことで実現した。

図1 トヨタのワイヤレス給電技術
(a)「プリウスPHV」に搭載。(b)磁界共鳴方式を採用した受電コイル。
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