電気・電子系技術者が現状で備えている実力を把握するために開発された試験「E検定 ~電気・電子系技術検定試験~」。E検定で出題される問題例を紹介する本連載の9回目は、半導体の分野から「半導体中の電界による電子の移動」の問題を紹介する。この問題は「概念の応用能力」であるレベル2、正答率は39.8%である。

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【問9】

半導体中の自由電子を電界で加速すると、真空中とは異なり光速よりはるかに低いほぼ一定の速度で飽和する。その主な原因として正しいものはどれか。

  •  原子核の正電荷の陽子に負電荷の電子が強く引きつけられるため。
  •  途中の障害物である原子に衝突し、跳ね返りを繰り返しながら加速されるため。
  •  加速された電子は大きな運動エネルギを持ち、電子同士で反発し合うため。
  •  加速された電子は一定の速度になると自ら紫外光を発してエネルギを失うため。