その他の安全上の比較

 リレーの安全性を考える上では、板ばねの破損も重要な点の1つです。強制ガイド式リレーと汎用リレーについて、板ばねが折れた場合の動作をそれぞれ図3図4に示しました。

 強制ガイド式リレーでは、NO接点とNC接点は壁によって仕切られているので、どちらかの接点の板ばねが折れてももう一方の接点に影響を及ぼすことはなく、影響を最小限に抑えられます。しかし、汎用リレーはNO接点とNC接点が一体となったC接点なので、ばねが折れると両方の接点に導通したり、隣の系統に影響を及ばしたりする恐れが高く、安全上の問題があります。

図3●強制ガイド式リレーで板ばねが折れた状態の例
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図4●汎用リレーにおいてばねが折れた状態の例
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 今回は、安全に関わる制御システムで使われる強制ガイド式リレーについて解説しました。次回は、強制ガイド式リレーを複数個搭載したセーフティー・リレーユニットやコントローラなどを紹介します。

■変更履歴
記事掲載当初、表2の内容が誤っていました。お詫びして訂正します。現在は修正済みです。 [2013/09/10]