無料クラウドサービスを活用する

 では具体的にどのようなサービスを、選手達はどのように使うことで勝利へ役立てているのか紹介しよう。

 現存する無料のクラウド型サービスであるGoogle、Youtube、Facebook、LINEの特性を生かし、プロスポーツ選手たちは成果をあげている。

Googleカレンダー:試合、練習、プライベートを分けて管理

 プロスポーツ界では、すでに練習やミーティングなどのスケジュール管理のために、Googleカレンダーの共有機能を利用している。そこには1年先までの試合のスケジュールから毎月毎週単位の詳細なトレーニング・スケジュールがびっしり書き込まれていて、選手はそれを基盤に自己トレーニングやプライベート・スケジュールを組む。

 もちろん選手達は自分のプライベート・カレンダーを別に個人で立ち上げていて(他者には見えない)、そのプライベート・カレンダーにチームの共通スケジュールを同時に表示することで、個人の予定と練習スケジュールがダブらないように、調整している。ある選手は、プライベートなスケジュールは青色、練習はオレンジと色を分けて使っている。「パッと見て今週は何をすればいいかわかるんだ。厳しい練習のオレンジ色の後には、自分をリラックスさせる青色を入れるようにしているんだ。この方がメリハリがついて練習に身が入るよ」と言っていた。

 監督やコーチも1軍と2軍などグループ別に管理をすることで、その両方を一つのカレンダーで見たり書き込んだりしながら全軍を調整している。試合など、重要な予定が近づくと自動的に選手にメールで知らせる設定を義務づけることで、選手たちのコンディション調整にも役立てている。

Googleカレンダー
Googleカレンダー
試合、練習、プライベートを分けて管理しよう

 ビジネスでは、社内の部署やプロジェクトメンバー間のスケジュール管理にGoogleカレンダーを使うシーンに当てはまる。その結果、以下のようなメリットが生まれる。

1)1年間のグランドスケジュール計画を作成すると目標が明確になり、そのためのビジネス目標をメンバー間で共有できるので、チームワークが生まれる。
2)ビジネス・スケジュールとプライベート・スケジュールの両方を一つのカレンダーで管理し、メリハリが付けられる。
3)部署ごと、プロジェクトごとにカレンダーを立ち上げておけば、管理職はそれぞれを総合して一つのカレンダーで管理できる。