時代に即したビジネスの常識を身につけよう
この急激なテニステクニックの変貌は、従来のテニスを身につけたベテランやコーチ陣には馴染みがない。「何か最近の若い連中のテニスが卓球みたいに打つようになってきたんだよね、あれ、よくわかんないんだな、俺の時代としては」となった。スキーもカービングという最新技術からうまれたスキー板が登場し、昔のようなテクニックや身体能力がなくても曲がってくれるようになった。それと同じことが起こったわけだ。
この結果、ニューモデルのラケットを手にしたビギナーがスクールに行くと、昔のテクニックを教わってしまう矛盾も起こる。そこでスクールコーチも新ラケットで新スタイルを勉強して教えるようになったのだが、試合となるとどうしても昔とった杵柄、従来型テニススタイルで戦う姿が何ともユーモラスであり矛盾を感じるシーンが見られた。弘法筆を選ばす、さすがにプロの実力があるため、試合では昔流が勝つというパラドックスが生まれていたが...。
だが生徒=(ど素人)としては、力を使わずとも楽に飛ばせる最新ラケットをせっかく持っているのだから、最新スタイルをマスターすればいい。あるスクール生徒がコーチに「あのー、テニス雑誌の最新テク解説では、こうなっているのにどうして先生は逆なんでしょうか」と質問したとき、時「ああ、あれわね、その写真で見えるショットのちょっと前はこうなっているわけです、写真ではわからないのです」と言った。
しばらくして他の生徒が「あのー、全日本テニス大会を観戦していたらやっぱり若い選手たちはみんなああなんですが・・・」と言ったら、「ああ、あれわね、そのーつまり、毎日何千球も打ち込んでいると自然にああいうスタイルになるんですね、素人には無理です、私だってできないくらいですから」と言っていた。ところが今年全日本上位にランキングした20歳代の選手たちは「ごく普通に新しいラケットを振るとこうなるだけですよ、ちょっとやってみますね・・・。ほらね、簡単でしょ」と笑顔で言い放った。
まとめ
1)試合に勝つためのスポーツトレーニングは、収益を獲得するためのビジネス学習と同じである。オンライン環境から先端ビジネススタイルを学習しよう。
2)ビジネスは時代に即した需要に対して安くて良いものを供給すること。そのための先端情報収集と常識を捨てた創意工夫が必要。
3)勝つための戦略企業論から共有するビジネス論に変化した、最先端ビジネス論を自分のものになるまで実践しよう。