今日の半導体技術はさまざまな面で複雑化、高度化していますが、その基本は常に変わりません。本講座では、半導体プロセス全体の流れを把握したあと、拡散プロセスまでの工程を学びながら、基本的な半導体の原理を理解していきます。
出典:「半導体プロセス教本」第1章、第2章 (発行 SEMIジャパン、編集 SEMI FORUM JAPANプログラム委員会、監修 出水清史、2012年9月第五版より)
今日の半導体技術はさまざまな面で複雑化、高度化していますが、その基本は常に変わりません。本講座では、半導体プロセス全体の流れを把握したあと、拡散プロセスまでの工程を学びながら、基本的な半導体の原理を理解していきます。
ここから、拡散について説明します。すでに酸化膜中を酸素が拡散することや、不純物が再分布するという話をしましたが、拡散とは、濃度勾配を駆動力とする原子の移動と定義付けできます。ある異なる物質を接合し、接合面での原子の流れをJとすると、原子の流れはフィックの第1法則と呼ばれる式で表されます。
酸化とは、物質に酸素あるいは酸素を含む気体と熱を供給して、酸化物を形成することと定義できます。
半導体の基礎として、まずはじめに、そもそも半導体とは何かという話をします。
ウエーハプロセスの各論に入る前に、デバイスの設計から量産・出荷に至る道筋を簡単にお話しした上で、本書の本題であるウエーハプロセス技術を位置づけたいと思います。