半導体製造 プロセス技術や工場の動向を知るための
 

【第2回】Siウエーハ技術

進化するSiウエーハ、微細化や大口径化に適応

大下 淳一=日経BP半導体リサーチ
2013/04/23 00:00
出典:日経マイクロデバイス、2008年5月号 、pp.67-72 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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半導体デバイスの進化のカギを握るのが,出発材料のSiウエーハである。微細プロセスを使ったLSIを高い歩留まりで製造するには,優れた結晶品質と平坦性を備えた高品位のSiウエーハが欠かせない。そこで,ウエーハ・メーカーは結晶の引き上げ技術やウエーハ加工技術にさまざまな工夫を施している。連載の第2回は,こうしたSiウエーハ技術のトレンドについて解説する。ここへ来て話題を集めている450mmウエーハへの対応とその課題についても紹介する。

SUMCO
評価技術部 担当部長 
 池田 直紀
技術開発部 担当部長 
 藤原 俊幸
ウエーハ技術部 担当部長 
 高石 和成

 Siウエーハは,電子機器の進化を支える重要な出発材料であり,LSIの進展に大きく貢献してきた。本稿では,Siウエーハ製造の要となる,結晶引き上げ時の欠陥制御とウエーハ加工を中心に,Siウエーハ技術の動向を解説する。デバイスの微細化への対応とウエーハ大口径化の実現可能性の検討が,主要な課題となる。

欠陥・金属汚染・平坦性を制御

 Siウエーハの製造プロセスは,大きく三つの工程から成る。多結晶Siを原料として転位を生じることなく単結晶を引き上げる工程,得られた単結晶インゴットを切断および研磨して研磨ウエーハに仕上げる工程,用途に応じてウエーハにエピタキシャル成膜やアニール処理を施し,付加価値を与える工程,である(図1)。最初の工程で利用される結晶成長法はCZ(Czochralski)法と呼ばれる。

 これら三つの工程を通じて達成しなければならない項目は,(1)欠陥の低減,(2)ゲッタリング・サイトの確保,(3)平坦化,(4)清浄度の向上である(図2)。このうち,欠陥や平坦性については,国際半導体技術ロードマップ(ITRS:International Technology Roadmap for Semiconductors)が達成目標を示している(図3)。実際には,ウエーハ・メーカーはデバイス・メーカーの要望に応じて前倒しで目標を達成している。ITRSに含まれない項目については,ウエーハ・メーカーがデバイス・メーカーとの議論を通じて開発を進めている。以下では,(1)~(3)について,ウエーハ・メーカーとしての取り組みを紹介する。

図1●Siウエーハの製造プロセス
原料の多結晶Siを溶かし,無転位で結晶を引き上げて単結晶インゴットを作製する。インゴットからウエーハを切り出し,平坦化して研磨ウエーハにする。用途に応じて,エピタキシャル成膜やアニール処理を施す。著者のデータを基に本誌が作成。
[画像のクリックで拡大表示]
図2●欠陥の低減や平坦性の確保が課題
ウエーハ製造工程を通じて達成すべき項目は,(1)欠陥の低減,(2)ゲッタリング・サイトの確保,(3)平坦化,(4)清浄度の向上である。著者のデータを基に本誌が作成。
図3●欠陥や平坦性の要求をITRSが規定
ITRS(International Technology Roadmap for Semiconductors)は,ウエーハの欠陥や平坦性の達成目標を規定している。ITRS 2005 年版から抜粋。

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