リードスイッチタイプの非接触安全スイッチ

<構造と動作の原理>
 リードスイッチタイプの非接触安全スイッチの構造を図3に示します。磁石とリードスイッチの複数のペアが適度な間隔で配置されています。扉が閉まると磁界が強くなり、リードスイッチの接点が動作します。扉が開くと磁界が弱くなり、リードスイッチの接点は元の状態に戻ります。

図3●リードスイッチタイプの構造概略

<無効化防止機能>
 磁石とリードスイッチのペアが1組だけの場合、アクチュエータではなく市販の磁石を近づけただけでリードスイッチの接点が動作してしまいます。そこで、少なくとも2組のペアを使い、全てのペアが動作したことをもって「正常である」と判断すれば、市販の磁石などによる無効化を防げます。その際、リードスイッチにはNO(ノーマルオープン、通常は開)接点とNC(ノーマルクローズ、通常は閉)接点の両方を用いることで、全てのスイッチが故障する事態を極力防ぐようにします。

 以上の対策で無効化を防いだとしても、交換用アクチュエータなどを用いた無効化の可能性は依然として残っています。そのため、そうした備品の管理などを含めた安全管理体制が不可欠です。