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HOMEスキルアップマネジメント新製品開発プロジェクトリーダー養成講座 > 第6回:リスク・マネジメント、想定可能なリスクを事前に認識

新製品開発プロジェクトリーダー養成講座

第6回:リスク・マネジメント、想定可能なリスクを事前に認識

  • 米野正博=技術コンサルタント
  • 2012/10/29 00:00
  • 1/1ページ

 リスクとは、もともと危害や損害にあう将来の危険性のことですが、ここでは、プロジェクトに悪い影響または結果をもたらす予期せぬ問題のことです。例えば、部品が予定通り納入されない、実験機器が急に故障した場合など、プロジェクトに少なからぬ影響を与えることになります。従って、あらゆる想定可能なリスクについて、プロジェクトメンバー全員が、事前に認識しておくことが重要なのです。

 リスクは、納入業者や顧客の状況変化による外的要因と、メンバーや社内状況の変化による内的要因によって発生します。リスクの発生によりプロジェクトは次のような影響を受けることになります。

 —スケジュールの遅れ
 —資源(ヒト、モノ、カネ)の不足
 —新製品の品質、性能の低下、変更
 —チームメンバーの士気低下

 このようなリスクの発生は、プロジェクトの失敗要因となる可能性があり、避けなければなりません。

 プロジェクトリーダーは、プロジェクト開始当初から、各メンバーと話し合いながら、予想されるリスクをリストアップします。各タスクの遂行において、各リスクにより、影響を受けるタスクを列記してください。そして、プロジェクトミーティングにおいて定期的に、各リスクの発生の可能性、優先順位、防止対策につて検討してください。書き出したリスク表は、常に更新し、メンバーに配布します。

 リスクの発生を予防する最善の方法は、そのリスクを事前に想定し、常時状況をモニターすることです。事前にリスクを認識することにより、仮にリスクが発生しても、その影響を最小限に抑えることが可能です。部品の納入が遅れる可能性があれば、事前に納入業者に確認することができます。もし納入遅れが発生しても、事前のチェックにより、かなり早い段階でリスクを認知し、他の納入業者を探すなど、プロジェクトへのインパクトを小さくすることが可能となります。

 リスク発生と同時に、プロジェクトリーダーは、プロジェクトミーティングを招集し、対策について、協議を行います。もしある担当者のタスクにおいて、リスクが発生した場合、ミーティングの場で担当者の責任追及、非難をしてはいけません。リスクが発生した場合は、犯人探しではなく、客観的な発生原因を突き止めることが重要なのです。

 どのようなリスクでも、その発生により、プロジェクト全体に変更、修正が必要となるわけで、メンバー全員の問題として対処することが鉄則です。図1に示すように、当初はメンバーが前向きに、各タスクに取り組みますが(心理的に高揚したAの状態)、リスクとなる問題が発生すると、メンバー全員の不安、モチベーションの低下などにより、プロジェクト全体の雰囲気、士気などが影響を受けます(落ち込んだBの状態)。メンバーと協議をしながら対策を実行し始めると、メンバーの士気は徐々に回復し(Cの状態)、プロジェクトが順調に進行し始めます。プロジェクトリーダーは、問題発生後、なるべく短時間で対策をたて、実行することにより、プロジェクトの立て直しを図ることが肝心です。

図1 リスクへのメンバーの反応
図1 リスクへのメンバーの反応

 リスク・マネジメントとは、プロジェクトリーダーだけでなくメンバー全員が、プロジェクトのタスク、スケジュールの進捗状況を、常時注意深く監視することにより、リスクの発生を予防しようとするものです。

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