安全スイッチの新しい技術

 一般に、安全スイッチは利便性を考慮して、さまざまな方向からアクチュエータを挿入できるように、ヘッド部をいったん外してアクチュエータの挿入方向に合わせてから再度取り付けを行う場合があります。ヘッド部を外している間は、NC接点は閉(ON)となって機械が始動可能な状態となります。こうした事態を防ぐために、NC接点を2個装備した新しい構造の採用が進んでいます(図12)。この構造では、ヘッド部を外したときに一方の接点は閉(ON)ですが、もう一方の接点は開(OFF)となります。これを利用して論理部に信号を送れば、論理部は一方がON、もう一方がOFFの信号を受け取り、不一致信号によるエラーと認識できるので、出力を停止して安全を確保できます。

図12●安全スイッチの新しい技術

 次回は、ロック付き安全スイッチを説明します。