一方、安全スイッチと類似しているものとして図4に示すリミットスイッチが挙げられます。このリミットスイッチは、扉などのスライドする物体がアクチュエータに当たり、それによってアクチュエータが回転したり上下に動いたりすることで本体内の接点が切り替わって信号を伝えます。リミットスイッチには、安全防護という観点から以下の2種類があります。
[1]安全スイッチと同様に、アクチュエータなどの可動部分を全て剛性部品で構成し、直接開路動作型*のノーマルクローズ(NC)タイプの接点(NC接点)を持ったセーフティ・リミットスイッチ
[2]扉・窓の開閉や、スライドする物体の通過および位置検出を行う汎用リミットスイッチ
そのうち、[1]は安全防護目的で使用できます。しかし、[2]はNC接点を持っていても直接開路動作型ではないなどの理由により、安全防護目的では使用できません。
今回は、安全スイッチを中心に紹介するとともに、安全スイッチとセーフティ・リミットスイッチの使用上の比較、および汎用リミットスイッチを誤って安全防護目的で使用した場合の代表的な問題点を解説します。