[よく発生する問題]

 Bluetoothは,安価で手軽に搭載できるワイヤレス・インタフェースとして携帯電話機をはじめ,デジタル・オーディオ・プレーヤーや携帯型ゲーム機などのデジタル家電に搭載されるようになりました。しかし,機器メーカーから「モジュールを使って試作したが,なぜか変調特性がおかしくなり通信できない」といった問い合わせが寄せられることが少なくありません。

[原因と対策]

 原因はさまざまですが,Bluetoothモジュールの電源電圧(ICを駆動するためのVDDと,インタフェース回路に給電するVDD_IO)に乗るノイズ(雑音)によって,変調特性がおかしくなることがしばしばあります(図2-1)。この場合,Bluetoothモジュールの内部で使用しているローカル周波数と同じ周波数の雑音がVDDに回り込んでいました。VDDは,Bluetoothの信号発生源であるIC内の電圧制御発振器(VCO)につながっているため,極めて安定でなければなりません。

図2-1 モジュールを接続したときの回路図
[画像のクリックで拡大表示]