世界で10億人もの患者がいると推測される片頭痛。日本でも人口の約8%が片頭痛持ちと言われ、実に多くの人が悩まされている疾患だ。

 「頭痛ろぐ」(日本語名。英語名は「Migraine Buddy」)は、片頭痛患者の症状改善を目的としたモバイルアプリである。詳細な症状のログをスマートフォンやタブレット端末で記録できるのをはじめ、実際に痛みのある箇所、睡眠時間やストレスの相関関係などもカラフルな図やグラフにより可視化。Androidでは2014年夏に海外版、同年11月に日本語版がリリースされ、アプリストアのGoogle Playのレビューでは非常に高い評価を得ている。

 アプリの開発・提供を手がけるのは、シンガポールに拠点を置くヘルスケアベンチャーのHealint社。大手製薬会社で医薬品の臨床研究に携わった人物がCEOを務め、米IBM社や米GE Healthcare社の出身者が共同創立者として脇を固める。

 今回、iOSの日本語版がリリースされるのを機に、CEOのFrancois Cadiou(フランソワ・カデュー)氏が来日。日本進出にあたり、投資面で協力関係を結んだグリーベンチャーズ 代表取締役社長の天野雄介氏も同席し、頭痛ろぐの開発背景やビッグデータを活用したビジネスモデルなどについて話を聞いた。(聞き手は小口 正貴=スプール)

Healint社CEOのFrancois Cadiou(フランソワ・カデュー)氏
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