バイオ医薬の許認可手続きもサポート

合肥に進出すれば、そこを足がかりに巨大なマーケットを狙えるわけですね。進出する企業に対しては何か優遇策を考えているのですか。

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 税金などの優遇政策は企業を誘致するための短期的なメリットでしかありません。もちろん我々は規模の大きな企業に対しては奨励などによる最大限の優遇策を用意します。しかし、それ以上に我々に期待していただきたいのは企業に対する質の高いサポートを長期的に提供できるという点です。

 バイオ製薬の生産には中国当局の許認可手続きが必要になりますが、これは外国企業にとっては煩雑かもしれません。合肥経済技術開発区では、行政許可の審査からGMP (適正製造規範)認定、合肥での製品販売許可書の申請など、すべての段階において徹底的なコンサルティングを行い、これら手続について全面的にサポートをします。

 また工場建設に関しても最大限の協力をします。土地の取得から竣工、稼働までを短期間で実現できるようサポートします。

 開発区にとって重要なのは信用と効率と考えています。今日できることは明日に延ばさず、必ず今日のうちに実行する。それが安心して企業が開発区に進出できる条件だと思います。

自動車関連産業、電子情報産業、現代サービス産業にも注力

合肥経済技術開発区ではバイオ医薬以外の産業誘致も考えているのですか。

 今回の訪問の目的は一つはバイオ医薬産業の誘致ですが、もう一つは自動車及び自動車部品産業の誘致にあります。現在、合肥経済技術開発区の柱産業の一つが自動車及び自動車部品産業です。合肥には2つの自動車メーカーがあり、自動車関連産業で働く人は10万人以上います。

 開発区の希望としては、ここに日本の自動車メーカーが進出してもらいたい。日本と中国の新たな合弁会社を作るのが難しければ、例えば、広州トヨタ自動車や東風日産乗用車が出資する広州トヨタ自動車合肥分公司や東風日産乗用車合肥分公司という形でもいいと思います。

 自動車以外では、設備製造業や電子情報産業、現代サービス産業などの誘致も希望します。合肥にはレノボやFPD産業の集積基盤もあります。さらに日系企業が進出することで、こうした産業を発展させていきたいと考えています。

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