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「2012年には無線IC市場に参入する」、マイコン・メーカーのEnergy Micro社 CEOに戦略を聞く

Energy Micro社 CEOのGeir Førre氏

  • 久米 秀尚=日経エレクトロニクス
  • 2012/05/07 00:00
  • 1/2ページ

 低消費電力のマイクロコントローラ(マイコン)市場で存在感を高めている企業がある。2007年に創業したノルウェーEnergy Micro社だ。同社は、無線送受信ICを提供していたノルウェーChipcon社の創業者であるGeir Forre氏が中心となって立ち上げたファブレスの半導体企業である。

 Forre氏がかつてPresident & CEOを務めていたChipcon社は2005年12月米Texas Instruments(TI)社に買収されている。これを契機に同氏が次のビジネスとして立ち上げたのがEnergy Micro社で、マイコン市場への新規参入だった。


 会社設立から約5年が経った今、同社の事業展開や製品開発はどのようのように進んでいるのか。CEOのForre氏に話を聞いた。(聞き手は久米 秀尚=日経エレクトロニクス)

――まず、Energy Micro社を立ち上げた経緯や理由をおさらいしたい。

Forre氏 起業はChipcon社がTI社に買収されたことがきっかけにはなっているが、長く半導体業界に身を置いている中で三つの世の中の変化を感じていたことが大きかった。具体的には、市場における低消費電力に対する需要が増加していること、英ARM社が優れたプロセサ・コア「Cortex」を製品化したこと、そしてマイコンが8ビットや16ビットから32ビットへ移行する流れが活発化したことだ。

 そこで我々はEnergy Micro社を立ち上げ、十分な処理能力を確保しつつ低消費電力を実現できるマイコンの開発に乗り出した。我々の製品は幅広い用途に使えるが、特に低消費電力が求められるアプリケーションや、乾電池駆動で10~20年動作する必要がある機器に向いている。例えば、電気やガスなどのメーター機器、ホーム・オートメーション、セキュリティ機器、各種センサ、医療/健康機器などだ。

――事業の状況や引き合いの強さはどうか。

Forre氏 2011年の売り上げは1500万米ドル程度で、2012年は倍増の3000万米ドルを見込んでいる。我々の売り上げは、約60%がアジア地区を占めている。次いで欧州が約25%、米国が約15%だ。現在では250社の顧客が当社のマイコンを採用するまでになった。

 日本市場では、2010年末にアルティマと代理店契約を結んだ。医療機器やセキュリティ機器、産業機器、通信モジュールなどで採用が決まり、ようやく、2012年から日本メーカーによる搭載製品の量産が始まると聞いている。

――Energy Micro社のマイコンの特徴は。

Forre氏 我々のマイコンには「Gecko」という名前を付けている。Geckoとはヤモリのことで、ヤモリが同じくらいの大きさの哺乳類に比べ1/10程度のエネルギーで生存できる上、捕食時には非常に素早い動作をする特徴が我々のマイコンにぴったりだと考えて愛称とした。

 競合となる製品は、TI社の「MSP430」シリーズや伊仏合弁STMicroelectronics社の「STM32」シリーズなどだ。この他、米Microchip Technology社やオランダNXP Semiconductors社、ルネサス エレクトロニクスなどの製品と比較されている。

 我々のマイコンの優位性は、まず消費電力の低さにある。消費電流値は競合他社の1/4程度だ。内蔵のペリフェラルは「Peripheral Reflex System(PRS)」と呼ぶ機能を備え、プロセサを介在させずに相互通信できる機能を持つ。プロセサがスリープ状態でもペリフェラルのみで動作・処理が可能になり、消費電力を抑えられる。スリープ・モードは複数用意し、用途に応じた動作設定ができる。

 製品の性能以外では、10年以上の提供を保証していることが特徴だ。ファブレス企業である当社は、前工程(ウエハー処理工程)は台湾TSMCを、後工程(パッケージ組立工程)は台湾Advanced Semiconductor Engineering(ASE)社の韓国子会社であるASE Korea社を使用している。こうした製造請負企業の協力を得られたことで、長期の提供保証が可能になった。

2012~2013年には日本オフィスの設立を

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