開発区を支える建機と自動車の二大産業

開発区に進出している代表的な産業はどのようなものですか。

李科明氏
 

 長沙経済技術開発区は1992年8月に設立され、2000年2月に国務院に国家級経済技術開発区と認定されました。この20年近くの間に、建設機械、自動車と自動車・自動車部品を中心として、電気通信、新素材、食品飲料などの産業構造が形成されています。重点産業は建設機械と自動車・自動車部品で、代表的な建機メーカーは三一重工、中聯クレーン、山河智能、鉄建重工などです。自動車産業は広州フィアット、広州自動車三菱などの自動車メーカーと、北京自動車福田、衆泰自動車、独ボッシュ自動車、住友タイヤなどの部品メーカー、タイヤメーカーがあります。

 現在、開発区の建設機械の生産高が全省の5分の3、全国業界の23%、世界市場の7.2%を占めるようになっています。三一集団、中聯、山河の合計時価総額が全国上場建機会社の3分の2を超えています。自動車と自動車部品メーカーが100社以上に上り、新しい産業集積地を形成しつつあります。建設機械と自動車産業の総生産、税収と従業員人数のいずれも全開発区の85%以上を占めるようになっていて、まさに長沙経済技術開発区は建機と自動車という二大産業が支えていると言えます。

タイトル

2つの1000億元企業と10の100億元企業を育てる

12次五カ年計画の発展シナリオと誘致政策を教えてください。

 12次五カ年計画末期までに、工業総生産3500億元(約4兆2525億円)を目指します。建機と自動車2つの1000億元企業と10の100億元企業を育てます。国家級経済開発区のTOP10に入り、世界建機産業の中心地、中国自動車産業の新興集積地、戦略的新興産業の基地としての地位を確立させます。

 誘致政策について、3つの発展計画があります。まず第一に誘致政策のあり方を転換します。事業、知財、情報、管理、理念を合わせて導入し、規模、質、水準を全面的に引き上げ、資本誘致から資本選択へと転換します。

 第二に「大・強・新」を導入します。つまり建機のような大型産業、自動車と部品企業のような協力な産業、開発センターや物流センターなど新たなサービス産業の誘致を進めます。

 第三に新しい誘致方法を導入していきます。1対1の誘致や個別訪問誘致、事業説明会、投資懇談会といった「小チーム誘致」を展開します。これ以外にもインターネットを活用して情報を発信することで誘致を促す「ネット誘致」も実施します。「中国長沙自動車部品商談会」「中国長沙国際重機部品博覧会」といった産業別の展示会を開催するなど、「商を以って商を誘致」する方法も推し進めます。