電力、人材、土地の供給に不安なし

開発区の特徴に、電力、人材、土地の優位性というお話がありました。

 唐山市には13カ所の発電所があり、需要電力量の1.5倍の供給能力があるため、電力供給には全く問題がありません。他の都市のような強制停電日や強制停電時間帯などもなく、突発停電の不安もありません。北京や天津と同じ電力網を構築して、北京、天津に売電しているほどです。北京の首都機能の電力を落とすことはできないので、必然的に唐山の電力も落ちることはないのです。

 唐山市は地元人口が730万人と多く、常に求職者が求人募集を上回っている状態で、人材募集には問題がなく、賃金も低値で安定しています。

 一方、土地に関しては政府が価格を決めているのですが、その指標をみていただければ、唐山市の優位性は明白です。唐山市では土地の最低単価(50年)は1平方メートル当たり384元ですが、上海の840元、北京の同720元、広州の600元に比べると圧倒的に低く抑えられています。日系企業の誘致に積極的な天津、蘇州、無錫、大連、青島でも同480元なので、その優位性は明らかでしょう。

 土地の使用税も1平方メートル当たり年間5~15元、標準工場のリース単価も1平方メートル当たり月間12元と割安な金額となっているため、特に中小企業の進出には安心して選択肢にあげていただけると思います。

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北京・天津・唐山は高速鉄道で30分のトライアングルに

唐山高新技術産業開発区の今後の発展計画をお聞かせください。

 唐山市は重工業都市ですが、軽工業や鉄鋼工業がバランスよく発展してきました。唐山港や天津港という港にも近く、原材料の調達や物流の面での優位性もあったからです。これからはこうした基盤の産業に加え、付加価値の高い電子産業やIT産業、新素材、新エネルギー産業にも力を入れていきたいと考えています。既に唐山市の中でハイテク技術を持つ企業の5割は唐山高新技術産業開発区にあります。ソフトウエア企業も9割がこの開発区に拠点を構えています。

 さらに国内の研究開発機関だけでなく、外国の研究開発機関も歓迎します。既にパナソニックほかいくつかの企業が唐山高新技術産業開発区に研究開発センターの設置を決めています。今後もこうした企業には優遇政策を続けていきます。

 唐山市は2012年末にも高速鉄道が開通予定で、そうなれば北京・天津・唐山がそれぞれ30分で結ばれることになります。これまでは長江デルタ地帯、珠江デルタ地帯が中国発展のエンジンでしたが、今後は、北京・天津・唐山を結ぶ環渤海湾デルタが、発展のエンジンになることは間違いないでしょう。

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