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【Part1:日米欧が競う】

米国市場がターゲット
2008年の主導権狙う

【Part2:開発最前線】

燃費と走りで新たな魅力
独自方式の開発も進む

【Part3:立ちはだかる課題】

電池の進化が低コスト化の鍵
2010年にはLiイオンが主流か?


Playzの開発
楽じゃなかった
「らく」なタイヤへの道のり

2005年3月、全国のガソリンスタンドで、赤色、青色、緑色の一風変わった新タイヤのポスターを目にした読者も多いに違いない。 そのタイヤの名は「Playz」。グリップ力でもなく、乗り心地でもなく、「らく」という、これまでのタイヤにはなかった新しいコンセプトを掲げたこのタイヤの出発点は、開発者がドイツに駐在していたときの、ある体験だった。



 米国でハイブリッド人気が過熱する中、米General Motors(GM)社とDaimlerChrysler社(以下DCX)がハイブリッドシステムを共同開発すると2004年12月に発表した。燃料電池開発部門の責任者を経て、ハイブリッド担当役員に就任したDCXのAndreas Truckenbrodt氏に、提携に至った経緯を聞いた。



「コルトEV」と「R1e」

電気自動車の普及は軽自動車から? 三菱とスバルが2010年に発売へ

2010年ごろから電気自動車の本格実用化が始まる可能性が出てきた。三菱自動車が軽自動車での実用化を目指すことを発表したほか、富士重工業も2005年5月に開催された「人とくるまのテクノロジー展2005」(p.78に関連記事)に軽自動車の電気自動車「R1e」を出展、三菱自動車と同じく2010年ごろの実用化を目指していることを明らかにしたからだ。

BMWテクノロジーフォーラム

新直噴エンジンで燃費1割アップ アルミ複合材、ナノ素材も開発中

トヨタ「ヴィッツ」に採用した高効率クラッシュボックス

同じエネルギ吸収量で質量が半分 新しい溝の構造で強度アップ

トヨタの新世代テレマティクス

セーフティサービスを強化 レクサスでは事故時に自動通報

BMW新3シリーズ

Mg合金の6気筒エンジン 新バルブトロニックに電動ポンプも

日野自動車のハイブリッドトラック

一方向クラッチを採用 EV走行でき燃費36%向上

ヤマハ発動機の電動スクーター

電池性能向上で航続距離43kmに伸ばす

国内初の2輪車用ナビ

ホンダアクセスが発売 地図と低価格にこだわり

マツダの鉄/Alの接合技術

Alの摩擦接合技術を応用 リベット不要で低コスト

住友ゴム新社長インタビュー

好業績は技術開発の成果 ランフラットタイヤの普及を推進

ボディを信号線に使う通信技術

ランプ類のハーネスを置き換えて20kgの軽量化も可能

Michelinのインホイールモータ

小型で出力30kW アクティブサスも備える

車載用ネットワークの標準化

完成車メーカーの要求に踊らされる電子部品メーカー


Ford社はJaguarを復活させられるか
コスト削減と新モデルが頼り

 米国の調査会社であるGlobal Insight社のレポート「Can Ford Unleash Jaguar's Potential?」は米Ford Motor社がJaguarブランドの再建に苦労している様子を報告している。

気が付けば、売れるのはコンパクトカーばかり
ミニバン、セダンが凋落

 自販連が発表する「乗用車系車名別新車販売ランキング」。2005年3月から5月まではコンパクトカーが絶好調だった。日産が昨年からことしにかけて売り出した「ティーダ」「ノート」といった新型車がいずれも好調なのに加え、1月に全面改良したトヨタ自動車「ヴィッツ」も2月以来4カ月連続で1位をキープしているからだ。特にノートは、新車種であるにもかかわらず、上位の常連であるホンダ「フィット」を脅かす勢いが目立つ。

まだまだ国産ブランドが強いロシアの自動車市場
外資の参入ラッシュで状況は変わるか

 最近、自動車の新興市場としてロシアが注目されている。トヨタ自動車がサンクトペテルブルク市に新工場を建設し、2007年12月から「Camry」を年間約2万台生産するほか、韓国Kia Motors社と同社のロシアにおけるパートナーであるSOKグループも、2005年8月からCセグメントのセダン「Spectra」の生産を開始する。

米国で競合激化するCUV市場
ビッグ3が日本メーカーを追う

 米ビッグ3がCUV(Cross-Utility Vehicle)と呼ばれるセグメントで新モデルの投入を加速している。CUVは、トラックのプラットフォームをベースとするSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)に対し、乗用車のプラットフォームから派生した車種をこう呼ぶ。

ハロゲンなのに青白く輝く“なんちゃって”HIDが人気
一桁違う安さが魅力

 HID(High Intensity Discharge)ランプの青白い光は格好いい。でも値段が高くて…。そう思っているユーザーは多いようだ。オートバックスのランキングによれば、2005年5月に最も売れたヘッドランプバルブが、通常のハロゲンバルブなのにHIDバルブのような青白い光を実現したPIAAの「H-208 エクストリームホワイト」。

欧州に比べて低い横滑り防止装置の普及率
装着すれば事故が3割から7割減る?

 トヨタだったらVSC、DaimlerChrysler社ならESP、早くABSのように呼び方を統一してほしい横滑り防止装置。トヨタ系ブレーキメーカーのアドヴィックスと、ドイツBosch社、ドイツContinental Tevesの日本法人の3社は共同で、その効果を体験する報道関係者向けの試乗会を2005年3月に開催した。







【上海ショー】コンパニオンが 出展車両を紹介

 上海モーターショー(第11回上海国際汽車工業博覧会)が2005年4月22日から始まった。今回のショーでは、中国資本のメーカーが独自の車種を開発しようという意欲が非常に高いことが顕著だった。各社のブースからピックアップした展示車両とコンパニオンを紹介する。

マツダ、新型「ロードスター」を 国内で公開

日産、決算発表会で 新型「セレナ」を公開

ホンダ、新型ワゴン 「エアウェイブ」を発表

ホンダ、低く短い 新型「ステップワゴン」発表 
--ほか



【HONDA Stepwagon/NISSAN Serena】

日常と非日常
同じ市場に対照的な2台

小型化と大型化、平日と週末、お母さんとお父さん、シンプルさと多彩さ。 同じカテゴリーに属する競合車種なのに、こんなに方向が異なるのも珍しい。 2005年5月下旬に相次いで登場した ホンダの新型「ステップワゴン」と日産自動車の新型「セレナ」。 どうしてこんなに違うのか。その背景を紹介しよう。

【HONDA Airwave】

ワゴンの価値を高めて
若者を振り向かせる

ミニバンのように大勢乗れるわけでもない。 コンパクトカーのような取り回しの良さもない。 1990年代初めには人気があったステーションワゴンだが、 現在ではすっかり過去のものというイメージがある。 そうした市場へ、あえて「エアウェイブ」を投入したホンダ。 ワゴンという形式を採りつつも、若いユーザーを取り込むために デザイン、開放感、ユーティリティ性を高めて ワゴンの新しいメリットを追求した。



人とくるまのテクノロジー展2005

ハイブリッド車が盛況、LEDの新しい活用法も

自動車技術会の春季大会に併せて2005年5月に開催した「人とくるまのテクノロジー展2005」。前回と比べて注目を集めたのが、ハイブリッド車や電気自動車関連の展示だ。ハイブリッド車で独走するトヨタ自動車に続けとばかりに、部品メーカーはモータやモータのシャフトロータ、ワイヤハーネス、磁石などを披露した。

第11回上海国際汽車工業展覧会 Auto Shanghai 2005

高まる独自車種の開発意欲、外資系メーカーは低価格化へ

中国自動車市場で、外資系メーカーと現地メーカーの競合が激しさを増してきた。現地メーカーが独自車種の開発姿勢を強め、商品性を向上させる一方で、外資系メーカーは低価格化を進め、競争力の向上を図る。2005年4月に開催された「第11回上海国際汽車工業展覧会(Auto Shanghai 2005 、上海モーターショー)」に中国自動車市場の最新事情を見た。

SAE 2005 World Congress

展示の中心はエレクトロニクス 2ストロークエンジンにも注目

The 21st Worldwide Battery, Hybrid and Fuel Cell Electric Vehicle Symposium & Exhibition

欧州にもハイブリッド旋風 VWがディーゼルで日本勢を追う

Automotive Technology Day 2005 spring

パワートレーンとカーエレの未来に注目集まる




東洋システム

2次電池の評価技術でハイブリッド車の開発を後押し

昔は当たり前だった肩掛け式の携帯電話機。計測機器メーカーの一社員は、電池の改良で携帯電話機を無線機並みに小型化できると考えた。そのためには精度の高い評価装置が必要と考えた彼は、電池の評価装置を開発する東洋システムを立ち上げた。携帯電話機、そしてパソコンが進化するのに合わせて会社も成長した。そして今ではハイブリッド車を中心に、自動車向けの評価設備でも大きなシェアを占める。



 世界初となるLEDヘッドランプ搭載車が、2007年にも登場する可能性が出てきた。欧州と日本で相次いで、LEDヘッドランプを認可する動きが活発化しているためだ。
 LEDランプは、現行のHID(High Intensity Discharged)ランプよりも、高輝度で低消費電力化が可能なほか、デザインの多様性などのメリットを備える。ランプメーカーは、ハロゲンランプ、HIDランプに続く主力商品として開発に力を注いでいる。



 韓国現代自動車の快進撃が始まったのは2000年に入ってからのこと。その原動力は、価格競争力もさることながら、品質を著しく改善したことが大きい。象徴的なのが、米国の調査会社であるJ.D.Power and Associates社の調査結果。2004年の初期品質調査(IQS:Initial Quality Survey)では、ブランド別のランキングでホンダを上回り、会社別ランキングでもトヨタ自動車に次ぐ2位(ホンダと同点)だった。しかしそんな現代自動車にも、かつて「安かろう、悪かろう」とみられていた時代があった。



 自動車メーカーの開発を取り巻く環境は年々厳しくなっている。市場の細分化が進み、メーカーはこれまで以上に多くの車種を市場に投入しなければならなくなった。車載機能もますます多く、複雑になってきている。増大する車載機能の多くは電子技術主導で開発されており、今までの機械技術主導の開発とは勝手が違う。市場の変化に迅速に対応するために開発期間を短縮しなければならないし、厳しさを増す環境や安全規制にも対応しなければならない。その一方で、コストを抑えなければ市場での競争に勝ち残れない。



“経営の見える化”で部門別の目標を設定
部品メーカーの経営戦略を再構築し、グローバル化に対応するには、経営指標と現場の指標が常に見えるよう、ITを使って“経営の見える化”を実現する必要がある。そのうえで経営環境の激しい変化に柔軟に対応できる体質を作ることが必要だ。



CANで進む標準化、複数のECUを管理
クルマの電子化で、多くのECUが連携してつながるようになった。ここで必要になったのが車載ネットワークである。各社で独自のネットワーク規格を採用する流れもあったが、現在の主流はCANである。



シミュレーションで開発効率を向上させる
車両のエレクトロニクス化とネットワーク技術の融合は、高度な車両制御を可能にする。その一方で、システムはますます複雑化、高機能化しており、開発を支援するツール、特に「シミュレーションツール」の必要性が高まっている。



連成解析を用いて電磁界や熱など考慮
モータの設計では、機械と電気の両方の技術が欠かせない。今回は「電磁界」「熱」「応力」の「場」を考慮した解析「連成解析」について述べる。連成解析ツールを用いることにより、複雑で高機能化したモータの開発にも対応できる。