日経オートモーティブ 新車レポート

HONDA Civic/Civic Hybrid
1.5Lクラスはフィットに任せ
1.8L級のセダンに

開発コンセプトは「華」のあるクルマ。従来のおとなしいイメージから脱却するため、キャビンを前方に出したモノフォルムを採用。吸気バルブ遅閉じの新エンジン、モータ走行ができる新ハイブリッドシステムも投入した。

 新型「シビック」は4ドアセダン、2ドアクーペ、5ドアハッチバック、3ドアハッチバックの四つのボディタイプで構成する。このうち米国市場には4ドアセダンと2ドアクーペ、欧州市場には5ドアハッチバックと3ドアハッチバック(「シビックハイブリッド」のみ4ドアセダン)、日本、中国およびその他のアジア市場には4ドアセダンだけを投入する(図)。
 日本向け新型シビックの搭載エンジンは排気量1.8Lのみ(シビックハイブリッドは1.3L)で、従来設定されていた1.5Lはなくなった。また車体寸法は全長4540×全幅1750×全高1440mm(シビックハイブリッドは1435mm)、ホイールベースが2700mmと、それぞれ従来のセダンである「シビックフェリオ」に対して70mm、55mm、0mm、80mm拡大している。もはや1クラス上の「アコード」に近い車格に成長した。
 シビックといえばコンパクトなハッチバック、という印象が強い。シビックの象徴ともいうべきハッチバックが国内に投入されず、残ったセダンも上級移行するなど、少なくとも国内ユーザーにとって、シビックは従来とは全ったく異なるクルマに変貌したといえる。なぜ、シビックはこれほど変わる必要があったのだろうか。

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図●ホンダ新型「シビック」
(a)国内仕様。先進的なセダンを表現するため、フロントウインドーを前方に出したキャビンフォワードのモノフォルムデザインとした。(b)米国仕様。グリルのデザインが国内向けと違う。(c)欧州仕様の5ドアハッチバック。