日経ものづくり 詳報

ホンダ,単気筒汎用エンジンに
世界で初めて適応制御理論を採用

バッテリがなくても負荷変動によらない回転数の安定制御が可能に

 ホンダは,単気筒の汎用エンジンとしては世界で初めて適応制御の一種であるSTR(Self Tuning Regulator)を採用した「iGX440」を開発した(図)。エンジンのスロットル開度と回転数から負荷を推定し,その負荷の下で望んだ回転数になるようにスロットル開度を調整する「電子ガバナ」を搭載するもの。その電子ガバナの制御にSTRを適用した。これにより,従来は難しかったエンジンへの負荷変動によらない回転数の安定制御が可能となったとしている。
 汎用エンジンは,除雪機,芝刈り機,コンプレッサ,高圧洗浄機,コンクリートカッタなど幅広い作業機で使われる。従来は適用する作業機の負荷条件に合わせて,エンジンの回転数を調整するという手間が不可欠だった。

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図●ホンダの次世代汎用エンジン「iGX440」
世界で初めて適応制御の一種であるSTR(Self Tuning Regulator)を採用した。排気量は0.438L。