オープンソースのソフトウエア開発環境「Eclipse」が,組み込み分野でも注目を集めている。組み込みOSのベンダーが既存の開発環境を,相次いでEclipseを使った開発環境に作り変えて提供し始めたからだ。

 Eclipseの採用により,機器メーカーは自らの要求に合った開発環境を容易に構築できるようになる。開発環境に追加して利用する周辺ツールがEclipseのプラグインとして提供されることで,どのOSに対応する開発環境でも同じ周辺ツールを組み込めるようになる。プラグインの数は今後順次増える見込みで,これまでと比べて選択肢が格段に増えそうだ。

 今回は,組み込みOSベンダーが提供する,Eclipseを使った組み込みソフトウエア開発環境を取り上げる。開発環境に追加できるプラグインが充実するのはこれからだが,現時点でも幾つかの利点がある。 (竹居 智久)