日経ものづくり ITコンサル日記

試行錯誤の連鎖ではシステムが崩壊する

大黒 天馬 Ooguro Tenma
1964年生まれ。愛知県出身。大学卒業後,大手輸送機器メーカーに入社し,主に海外工場の生産システム立ち上げに従事。その後,SCMコンサルタントに転身,現在は大学講師,国内外企業へのITコンサルテーションなど幅広く活動中。


 つい先日のことだが,システム開発の納期が間に合わず,10数年ぶりにプログラミングをすることになった。まあ,プログラミングといっても画面レイアウトの変更やマクロを追加しただけ。この程度ならドラッグ&ドロップのご時世なので,猫の手,いや老頭児SEでも事足りるのである。
 それよりも,恐ろしい現実を見た。プログラムの品質があまりにも低いのだ。プログラムロジックが難解で,一目では判読できない。言うなれば,プログラムが独り善がりなのである。
 業務をサポートするのがシステムの使命であり,会社が成長する限りその業務も進化し続ける。そして,この進化にシステムを追従させるために,会社にはITサポート部門がある。