日経ものづくり 新しいTRIZ

新しいTRIZ

第2回 数億円の経営成果も珍しくない

篠原 司 日経BPコンサルティング コンサルタント/産能大学講師

数億円の経営成果も珍しくない
特許網の構築にも貢献

多くの日本企業が導入に取り組みながらも,なかなか定着させられなかったTRIZ。だが,手法/ソフトの改良や,定着のためのノウハウ蓄積により,効果を上げる企業が増えてきている。前回はそうしたTRIZの最新事情について概要を解説してもらった。第2回目の今回は,再び注目を集めつつあるTRIZに関し,導入効果と意義を紹介してもらう。(本誌)

 この手法は使えない—
一時期,そうした誤解が広まりつつあったTRIZ。だが,韓国Samsungグループなどがその導入で効果を上げ,そうした誤解は払しょくされつつある。手法/ソフトの改良やTRIZ定着のためのノウハウの蓄積が進んできたこともあり,日本でもその導入に関心を寄せる企業が再び増加,一部の企業では大きな効果を上げるところも出始めている。今回は,そうした先進企業の取り組みを基にTRIZ導入の効果と意義を解説し,さらにTRIZ導入の全体像を紹介する。