キラリ輝く中小企業
鉛フリーめっきのニシハラ理工

すず100%めっきでグリーン調達を支える


 欧州のEU全域で2006年7月から六つの有害物質を含む電気電子機器が販売できなくなる(RoHS指令)など,機器メーカーにとって環境規制への対応は待ったなしの状況。そんな中で重要性を増しつつあるのが,鉛をはじめとする有害物質の代替技術だ。
 ニシハラ理工(本社東京都武蔵村山市)は,鉛フリーはんだめっき技術で注目を集めている,めっき加工の専業メーカー。コスト,特性,使い勝手などに関して鉛以外に適当な物質がないといわれる中,いち早く鉛フリー化に成功した。
 世界に先んじているといわれる日本国内メーカーの有害物質規制対応。それは,こうした小さなプロフェッショナルによって支えられているといっても過言ではない。

セットメーカーが相談に
 ニシハラ理工は1951年,金属表面処理の会社としてスタートした。現在は,リードフレームへのはんだめっきをはじめとして,半導体など電子精密部品への機能めっきを専業とする。同社営業部の久保田繁一氏は「めっきというと,付いてりゃいい,付けりゃいいくらいにしか思っていない人も多いんですが・・・」と苦笑する。めっきは,当たり前すぎて,あまり顧みられることのない存在だった。しかし実際には,その処理いかんによって,部品の特性をも変えてしまう大切な工程だ。