「技術進歩が速いデジタル家電では多少成功しても簡単に逆転される。コンパクト・カメラで一定の成功を収めた今だからこそ,強いブランド力を確立したい--」。光学式手ブレ補正付きコンパクト機「DMC-FX7」のヒットで勢いに乗る松下電器産業が,2006年中にレンズ交換式のデジタル一眼レフ・カメラを売り出す。オリンパスが提唱するマウント規格「フォーサーズシステム」に準拠して,製品や基幹部品を共同開発する。

 現在のデジタル一眼レフ機の市場には,老舗メーカーであるキヤノンとニコンが君臨している。2004年12月時点の国内販売台数シェアは2社で60%に達する。この背景には,銀塩方式の一眼レフ機に向けた交換レンズをデジタル機でも使いたいというユーザーによる需要がある。