ホンダは小型車「フィット」を全面改良し、9月6日から発売した(図1)。プラットフォームからパワートレーンまですべてを刷新し、ハイブリッド車ではJC08モード燃費36.4km/Lと、プラグインハイブリッド車を除く国内ガソリン車で最高の燃費を達成した。

 新型フィットの車体寸法は、全長3955×全幅1695×全高1525mm(2輪駆動仕様)、ホイールベース2530mmで、全長を従来よりも55mm、ホイールベースを30mm長くしている。これに対して、室内長は1935mmと、従来よりも110mm長くしたほか、前席と後席のヒップポイントの距離も従来よりも80mm伸ばすなど、後席の居住性を大幅に向上させた。

 これを可能にするため、リアサスペンションのトレーリングアームを短くした(図2)。床の出っ張りが小さくなり、ホイールベースを延長した分以上に、リアシートの位置を後ろに移動することができた。

以下、『日経Automotive Technology』2013年11月号に掲載
図1 新型「フィット」の外観
図1 新型「フィット」の外観
1.3Lエンジンを搭載するベースグレード「13G」
図2 新型フィットのリアサスペンション
図2 新型フィットのリアサスペンション
トレーリングアームを短かくして室内スペースを拡大した。トーションビームにつぶしたパイプを使うことで剛性を高め、別体のスタビライザをなくした。