自動車部品メーカーの祭典と言える「人とくるまのテクノロジー展」(主催:自動車技術会)。2013年の出展者数は475社と前年の436社を大きく上回り、会場内に空いた場所はほとんどなかった(図1)。来場者数も7万8255人と、前年に比べて約1割増えた。円安を追い風に2013年度の日系完成車メーカーの利益は大きく増える見込み。部品メーカー各社は、新しい技術の売り込みに力を注いでいた。

図1 会場風景
図1 会場風景
出展社のブースで会場は埋め尽くされていた。

 各社が依然として力を入れるのが電動化技術である。モータや電池など基幹部品の性能を高める技術に加え、目立ったのが電源電圧を48Vに高める技術である。ハイブリッド車(HEV)とアイドリングストップ車の燃費の差を埋める技術として、ドイツの完成車メーカーを中心に採用が始まる。ドイツ系部品メーカーはこれを日系完成車メーカーに広げたいと精力的に売り込んでいた。軽量化技術も多かった。炭素繊維強化樹脂(CFRP)の試作車やボディにAl(アルミニウム合金)を多く使う技術の提案が相次いだ。さらに変速機の効率を高める提案もあった。 

以下、『日経Automotive Technology』2013年9月号に掲載