ホンダは「アコード」を全面改良し、「アコードハイブリッド」と「同プラグインハイブリッド」(図1)を発売した。北米ではガソリン車もあるが、日本ではハイブリッド車(HEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)のみに絞った。HEVのJC08モード燃費は30.0km/Lと、中型セダンとして最高である。

 HEVの発表でホンダ社長の伊東孝紳氏は「ゆとりあるセダンでありながら軽自動車に匹敵する燃費である30km/Lを実現できたのは世界ナンバー1の技術と自負する」と述べた。HEVの30.0km/Lという燃費は、トヨタ自動車の「カムリ」の23. 4km/L、「クラウン」の23. 2km/Lを大幅に上回っている。

 HEVとPHEVの基本システムは同じだが、PHEVは電池容量が多く、外部電源から充電できる車載充電器を搭載した。価格はHEVがナビゲーションシステム付きで365万円から。一方、PHEVは価格が500万円とHEVの135万円高。補助金を考慮して5年リースとした場合のリース料は月7万3000円になる。

最大熱効率は38.9%

 トヨタ自動車のシリーズパラレル方式は、エンジンとモータの力を遊星歯車で合成しており、両者の駆動力配分を変えて変速する。一方、ホンダの方式はHEVとして走行するときは、エンジンは発電のためだけに使う。

以下、『日経Automotive Technology』2013年9月号に掲載
図1 ホンダ「アコードプラグインハイブリッド」
図1 ホンダ「アコードプラグインハイブリッド」
排気量2.0Lの直列4気筒エンジンに駆動用と発電用の二つのモータを組み合わせた。電池容量はHEVの約5倍で、EVとして37.6km走れる。