【調査テーマ:グローバル化とノウハウの共有】
製造業の海外シフトが進んで久しいが、依然、国内と海外の拠点間には、仕事の進め方や作業のコツ・カンといったノウハウに大きな差があることが分かった。迅速な海外拠点の立ち上げや国内拠点と同等のQCDの確保には、国内拠点のノウハウを海外拠点に展開・定着させるのが望ましい。実際、多くの企業がそうした取り組みを展開している。しかし、ノウハウの差を縮めればグローバルでの事業競争力がより高まるかというと、そうとは言い切れない面もあるようだ。 (吉田 勝)

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 全体でみると78.1%が「国内拠点の方が充実している」と回答しており、依然として国内外で圧倒的な差があることが分かる。一方、「海外拠点の方が充実している」との回答は5.0%にすぎない。ただし、職種別にみると製品開発では「海外拠点の方が充実している」との回答が3.3%なのに対し、製造では8. 0%とやや多い。製品開発に比べて工場の海外進出が早くから進んでいたためと考えられる。

 
〔以下、日経ものづくり2013年7月号に掲載〕