2012年12月25日に発売された14代目となる新型「クラウン」は、月販目標台数4000台のところ、2013年1月の時点で約2万5000台を受注し、好調な滑り出しを見せている。このインタビューを行った3月初旬時点では、受注が3万台を超え、車種によっては納車が6月ごろになるという。特に、先代に比べて価格のこなれたハイブリッドが好評だそうだ。
この新型クラウンのCE(Chief Engineer)を務めたのが、製品企画本部の山本卓である。山本の出身は、愛知県名古屋市。まさしくトヨタのおひざ元で、1957年に生を受けた。
「父が、歴代のクラウンに乗っていたのに加えて、母も『コロナ』や、マツダのロータリーエンジン車に乗っていて、気が付いたときには、常に身の周りにクルマがありました」
その時代に、家にクルマが2台あったとは、恵まれた子供時代だったと言えるだろう。